第12章 彼に対してまだこの態度なのか?

橘結衣はドンッと扉を閉めた。さっき階下にいたときの怒りと憎悪は、まるで最初から存在しなかったみたいに霧散し、代わりに唇の端へ、深い嘲りを含んだ冷笑が浮かぶ。

……戻ってきてからの流れ、本当に前と寸分違わない。

前の人生でも、橘由樹也は彼女にこのワンピースを買った。

デザインも、色も、同じ。

受け取ったその場では包みを開けもしなかった。

あのときの彼女は、由樹兄さんからプレゼントをもらえた、それだけで胸がいっぱいで――中身が何かなんて、どうでもよかったのだ。

ところが部屋に戻って試着しようとした瞬間、気づく。

生地がざっくり切られている。着られるはずがない。

頭から氷水を浴びせ...

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